サウジ企業との商談。初回の準備から面談後の連絡まで

会社紹介だけで終わらせず、具体的に次のステップに話を進めるには。初めての商談で準備したいことを具体的に紹介します。

アラビアコーヒー(ガフワ)用のダッラと小さなカップ、そしてデーツ。来客をもてなす基本の組み合わせ。
アラビアコーヒー(ガフワ)用のダッラと小さなカップ、そしてデーツ。来客をもてなす基本の組み合わせ。Shameel mukkath / 写真出典 / Pexels License
目次

初回の商談で決めて帰りたいこと

会社を紹介して名刺を交換したものの、その後の話が進まない。日本からわざわざ来たのにそれだけは避けたいところです。しかし、焦るのは要注意です。中東の中でも特にサウジアラビアは催促されることを嫌う国民性があります。決まった納期を守らないということではありませんが、交渉の段階では非常にゆったりとした時間感覚で話が進むことも多々あります。他方で、トップが興味を持てば日本では考えられないようなスピードで物事が一気に進むこともあります。

相手にとってどんな利点があり、何を検討してほしいのか。商品なら用途、価格、納期、保証を、提携なら双方の役割と費用負担を説明できるようにします。

その場で契約まで決める必要はありません。ただ、次に誰が何を用意し、いつ話すのかは決めておきたいところです。会社紹介に加えて具体的な提案を持参すれば、相手の関心や不足している情報も聞き出しやすくなります。

初回に持っていく資料

サウジアラビアは礼節を大変重視する国民性があります。関係値や紹介者によりますが、いきなりビジネスの話を始めるとリスペクトに欠けると捉えられてしまう場合もあります。まずはお互いをよく知るところから始め、会社の実績や、なぜサウジアラビアで事業をしたいのかを伝えます。相手に信頼できる会社だと思ってもらえれば、その後の話も進めやすくなります。ただし、会社案内だけで長々と時間を使うのも考えものです。詳しい冊子とは別に、商談用には要点を絞った短い資料を用意しておくと便利です。

先方が日本のイメージをあまり持ってない場合も多いので、映像などで事業やサービスをわかってもらうようにするのも一案だと思います。初回の商談であまりビジネスの話まで進まなかった場合も、渡した資料を見ていきなり具体的な提案が来たというケースもあるので、具体的な提案内容などまで踏み込んで資料を置いて帰るのも効果的です。その際には、アラビア語版を必ず用意してください。商談には英語とアラビア語を話せる担当者が同席する場合が多いですが、意外と英語を話せない経営陣も多かったりしますので、アピールとしてもアラビア語版は是非持参をお勧めします。

誰が決めるのかを聞いておく

サウジアラビアはトップダウンなプロジェクト、トップダウンな企業が比較的多いです。年功序列など、少し昔の日本の社会構造と似たところもあります。ファミリー企業も多いです。ですので、交渉担当者に全く決裁権限がないと、全く何も進まないことが多いです。ですので、先方に失礼のない範囲で、できるだけ決裁権限のある担当者と交渉できるように調整してください。

上空から見たリヤドの路上。米袋を並べて売る二人。
上空から見たリヤドの路上。米袋を並べて売る二人。حمزة رسلان / 写真出典 / Pexels License

返事が来ないときは

繰り返しになりますが、サウジアラビアでは、礼節を重んじる文化が根強く、リスペクトに欠けるような催促はご法度です。返事が遅い理由には、社内で検討している、資料が足りない、担当者が不在、優先順位が下がっているなど、いくつも考えられます。返信の遅さだけでは判断できません。例えば、サウジアラビアには、イード(ラマダン明けの祝日)などの長期休みがあり、この間は返事は期待できません。ただ、何も連絡をしないと逆に本気じゃないのかなと思われるリスクもありますので、できれば面談の終わりに、次に送る資料と返答の目安を聞いておいて、予定日を過ぎたら、「追加で必要な情報はありますか」「次の打合せを設定できますか」と、相手が答えやすい内容で連絡するのが良いと思います。

面談日は現地の勤務時間に合わせる

一般的な勤務日はサウジが日〜木、日本が月〜金なので、両方が働く月〜木を候補にできます。ラマダーンや祝日には勤務時間が変わる場合があるため、訪問先の担当者に確認して日程を決めます。

都市間移動を入れる日は、空港への移動や保安検査の時間も必要です。面談を詰め込みすぎず、前後の移動まで含めて予定表を作ります。

面談前から面談後まで
  1. 準備

    目的・出席者・言語・決裁手順を確認

  2. 面談

    提案と質問を分け、合意した範囲を記録

  3. 確認

    担当者、必要資料、返答期限を文書で共有

編集部による検討手順の例。法定の手続きや所要期間を示すものではありません。

通訳には、専門用語と数字を先に渡す

通訳を依頼する場合は、会社案内、商品名、専門用語、価格表を事前に共有します。その場で初めて細かな仕様を説明するより、話の食い違いを減らせます。

特に数量、通貨、納期、保証期間は、口頭だけでなく資料でも示しましょう。契約書については、使用する言語と、複数言語の内容が食い違った場合にどちらを優先するかも法務担当者と確認します。

面談後に送る短い確認メール

面談後は、お礼に加えて、合意したこと、まだ決まっていないこと、次にすることを短く送ります。

例えば「仕様書はこちらから金曜までに送ります。御社には必要数量をご確認いただき、翌週に見積もりをご相談できればと思います」という書き方です。誰が、何を、いつまでにするかが分かれば、次の連絡を取りやすくなります。

Sources & Notes

本記事は、記載した参照日時点で公開されていた情報にもとづく一般的な情報提供です。 制度、統計、事業環境は変わります。法務・税務・投資に関する判断にあたっては、 必ず有資格の専門家にご確認ください。

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