日本の商品をサウジで売るには。品質・価格・使い方の伝え方

サウジアラビアは非常に親日の国で、メイドインジャパンは人気です。特にアニメは人気で、NARUTOやワンピースが特に人気です。ただ、日本製であることだけで選ばれていた時代は終わりました。自動車では日本ブランドが強い存在感を持つ一方、家電などでは他国ブランドとの競争も目立ちます。日本製であることに加えて、その品質の真の魅力が説得的に伝わる商品・サービスの説明と販売準備を考えます。

機械部品の刻印。「MADE IN JAPAN」の文字。
機械部品の刻印。「MADE IN JAPAN」の文字。Johanna / 写真出典 / Pexels License
目次

日本への好感を、購入する理由に変える

サウジアラビアでは、日本のアニメや商品をきっかけに会話が弾むことがあります。日本に関心を持ってもらえることは、商談を始めるうえで大きな利点です。

一方、日本製だと伝えるだけで商品が選ばれるわけではありません。自動車、家電、食品では比較されるブランドも、価格帯も、購入後に求められる対応も違います。自社の商品を置きたい売り場で、何と比べられるのかを確かめる必要があります。

品質の高さを訴えるなら、「壊れにくいので交換の負担が減る」「精度が高いので作業のやり直しを減らせる」といった、使う側の利点まで説明します。相手が価格に納得できる理由を示すことが、販売準備の出発点です。

「サウジ向け」から、実際に買う人まで絞る

同じ食器でも、家庭用、贈答用、飲食店用では選ぶ理由が違います。家庭用なら日々の使いやすさ、贈答用なら見栄えや包装、飲食店用なら耐久性や追加注文のしやすさが重視されるかもしれません。

まず、どの都市の、どの顧客に、どんな場面で使ってもらう商品かを決めます。そのうえで店頭やオンラインの競合を調べ、価格と売り方を考えます。「日本に興味がある人」というだけでは、商品も広告も絞りきれません。

価格が高い理由を具体的に説明する

素材や手作業に費用がかかっているなら、その工程を写真や動画で見せます。日本では知られている地名や技法も、海外のお客さまには初めて聞く言葉かもしれません。専門用語を並べず、何をどう作っているのかを短く添えます。

高品質という言葉だけでなく、その品質が使う人に何をもたらすかを説明します。

商品の特徴 伝えたい内容の例
丈夫な素材 どんな使い方に向くか、手入れや交換の頻度
職人の手作業 機械生産との違い、仕上がりの特徴
精度の高さ どの作業で役立つか、比較できる仕様や試験結果
長い保証 対象範囲、現地での連絡先、修理や交換の方法

実証していない性能や効果を付け足すのではなく、説明できる仕様や実績を使います。例えば耐久性を訴求するなら、使用条件も含めた試験結果があると比較しやすくなります。

富士山と日本の風景を絵付けした湯呑と、脚付きのグラス。
富士山と日本の風景を絵付けした湯呑と、脚付きのグラス。Serena Koi / 写真出典 / Pexels License

競合商品と並べてみる

日本での出荷価格に輸送費を足しただけでは、サウジの店頭価格になりません。関税、輸入業者・卸・小売の利益、販促費、VATなどが加わります。店頭で競争できる価格から逆算し、日本側の採算が合うかを見ます。

「高級品だから高く売れる」と決めつけず、その価格帯で比較されるブランドを調べます。材料や製法だけでなく、贈答用の包装、納期、現地での修理・交換まで含めて比べられることがあります。

販売店とは最低発注数、在庫負担、返品、値引き、入金時期を交渉します。大きな発注額でも、返品をすべて受け、代金回収まで長く待つ条件なら、利益と資金繰りは別に検討が必要です。

商品説明は、直訳する前に組み立て直す

日本向けの商品説明をそのまま翻訳しても、現地の顧客に価値が伝わるとは限りません。日本では知られている地名や技法も、初めて聞く人には説明が必要です。

最初に用途と利点を示し、次に素材や製法、価格、納期、保証を説明します。職人の仕事が魅力なら工程の写真を、性能が売りなら条件を明記した試験結果を見せるなど、商品に合った伝え方を選びます。

HIKARIでは、現地の事情を知るHyderと、海外進出マーケティングを担う徳沢が、提案内容や商談・イベントの見せ方を検討します。

商品の訴求を検証する
  1. 顧客

    誰が、どの場面で使うか

  2. 比較

    競合との価格・仕様・保証の違い

  3. 販売

    表示・認証・販売経路・試験販売

編集部による検討手順の例。法定の手続きや所要期間を示すものではありません。

販売前の認証と表示

食品はSFDA、工業製品などはSASOの技術規則やSABERの適合証明など、商品によって所管が異なります。

食品では、現地の輸入者、製品登録、アラビア語等の表示、原産地・衛生関係の書類を準備します。肉・家禽類や対象原料に必要なハラール証明は、認められた機関によるものかも重要です。「日本では販売できる」「ハラールと表示した」だけでは輸入条件を満たしません。

SABERの対象製品では、製品の適合証明と出荷ごとの証明を区別します。認証・試験・表示の変更にかかる費用と期間を、量産・出荷前の工程に入れておきます。

小さく試してから販売量を増やす

試験販売では、売れた数だけでなく、誰がどの価格で買ったか、買わなかった理由、リピートの有無を調べます。展示会で好評だった商品でも、店頭では競合や価格の見え方が違うことがあります。

最初から広い地域の独占権を渡すより、対象商品・地域・期間を区切り、販売実績を見て拡大する条件を交渉する方法もあります。必要な輸入・販売の手続きは、試験販売でも省略できるとは限りません。

HIKARIは現地の販売先調査、候補企業との面談、提携条件の交渉、イベント・販促の企画を支援します。御社の商品と、どの程度の規模で試したいかをお聞かせください。

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Sources & Notes

本記事は、記載した参照日時点で公開されていた情報にもとづく一般的な情報提供です。 制度、統計、事業環境は変わります。法務・税務・投資に関する判断にあたっては、 必ず有資格の専門家にご確認ください。

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